これからの通用しなくなる営業マン・必要とされ活躍するプロセールスの違い

投稿者:
代表理事
小沼 勢矢

時代は常に移り変わります。セールスにおいても時代によって顧客のニーズも大きく移り変わるので、今まで成功していたセールスのやり方がそのまま次の時代にも通用するとは限りません。しかし、そんな中でも時代の流れに関係なく活躍し続ける営業マンは存在します。一体時代に淘汰されて通用しなくなる営業マンと、活躍し続ける営業マンには一体どんな違いがあるのでしょうか。

この記事はPodcastでオーディオセミナー配信しています。
目次

営業マンの特徴

  • 主な機能は、「商品の説明」
  • 取り扱いできるのは、自社商品に限る場合が多い
  • なぜなら、商品の説明が主な機能のため商品知識がないと説明できないから
  • つまり、トークスクリプトどおりにプレゼンできるかが生命線
  • センスと経験値に依るところが大きい

プロセールスの特徴

  • 主な機能は、お客様のお困りごとと商品のベネフィットとの「調整活動」
  • 取り扱い商品に限りはない
  • 調整活動を終えたら、商品説明は営業マンに任せることができる
  • お客様のお役立ちに心血を注ぎ、「セールスを手放す」という感覚を持てるかが重要
  • 脳科学や心理学をベースに再現性を担保している

かいつまんで申し上げると、このような違いがあると思っています。

特に大きいのは、両者の機能の違いです。
営業マンは商品の説明が主な機能なので、とにかく商品の説明に時間を割きます。

つまり、商談中の主語が商品である可能性が高い。
一方、プロセールスの主な機能は、そもそも商品の説明の前段階をカバーするようなイメージです。

私の感覚では、「商品の説明をする前に商品を購入することがほぼ決定している状態」をつくり出すことができれば、優秀なプロセールスと言えるでしょう。

「商品の説明をする前に商品を購入することが決定しているってどういうこと?」と思われる方もいるかと思いますが、それはまた後日解説しますので、楽しみにしていてください。

これまでの営業マンが通用しなくなってきている

世の中一般的には「営業マン」スタイルが想像がつきやすいかと思います。

一般的な営業マンのセールスフローとしては、
1.アイスブレイク
「このたびはデモへのお申し込みありがとうございます。ちなみに小沼さんは・・(雑談)」
2.商品に興味を持った背景などを確認する
「改めて、弊社の●●に興味を持っていただいたキッカケを教えていただいてもよろしいでしょうか?」
3.商品の説明をする
「ありがとうございます。それでは、●●の説明をさせていただきますね。当社の●●は・・」

細かいプロセスは割愛しますが、大まかにはこんな感じです。まさに今週はこのような営業をずっと受けていました(笑)

思い返せば、私が新卒で入社した会社でも、商品パンフレットを使いながらいかにわかりやすく丁寧に商品説明をするかを訓練していました。
どれだけわかりやすく商品の機能を説明できるか。
トークスクリプトどおりに話をすることができるのか。
そんなことを徹底的に繰り返していた記憶があります。

この営業マン的な活動自体が無駄というわけではありませんが、これからの時代、商品の説明機能だけを担う営業マンの価値は相対的に低下していくことは間違いありません。
現に、ビジネスモデルによっては商品説明機能はすでにAIが代行しているところもあり、

“ただ説明するだけの営業マン”は必要とされないということだ。
誰それ構わずマニュアルトークを展開してくる人は、そう遠くないうちに淘汰されてしまうだろう。
その理由は明白だ。一方的な説明ならば、それこそAIの方が適しているからだ。

と危惧しているコンサルタントの先生※もいらっしゃいます。

このような認識が広まってきたのか、「小沼さん、そりゃそうですよね。商品の説明しかできない営業マンが淘汰されるのは肌感覚でもわかります。実際、うちも“商品の説明だけをしても売れない!”と口を酸っぱくして営業に言っています」と仰る経営者の方も増えてきました。
それはそれで理解が進んで嬉しいことなのですが、その内実はどうでしょうか。


私は今週だけでも5,6社の営業を受けましたが、先ほども申し上げたように、ほぼ100%と言っていいくらい、商品の説明が主な機能である従来の営業マンがほとんどでした。
思わず営業アドバイスをしたくなりましたが(笑)、頭ではわかっていても、実際の現場ではなかなか活かせないのが営業の実態ではないでしょうか。

現場で求められるのは営業マンとプロセールスのコラボ

説明してきたように時代から求められる営業パーソンが変化してきているため、プロセールスの育成が必要であるとも言えます。
では営業マンが一概にダメなのかというと、必ずしもそうではありません。

たとえば私は、クライアント企業のプロセールスとして営業の代行支援をすることもあるのですが、商品そのものに詳しいのは、やはりその会社の営業マンの方々です。
私が商品知識を勉強したところで、1週間やそこらで追いつけるものではありません。
だからこそ、セールスフローのどこか一部を担うという意味では、営業マン自体の存在価値は十分にあると考えています。

具体的なセールスフローとしては、
1.プロセールスがお客様との調整活動を行い、「その商品に興味があります!」という購買意欲の高い状態までセールスを行い、
2.お客様が商品に興味を持った状態で営業マンが商品説明を丁寧に行い、
3.最後のクロージングをプロセールスが行う
という形が現時点で有り得ると思っています。(実際に私はそうしています)

つまり、「営業マン×プロセールスのコラボレーション」こそが、これからの企業が目指すべきセールスフローの最適解ではないかと私は考えています。「営業マンがダメで、プロセールスこそが正しい」という二者択一のパラダイムではなく、営業マンとプロセールスが協働する価値観こそを採り入れるべきなのではないかと。
すべての人がプロセールスを目指す必要はありませんし、そもそもプロセールスになりたいという人もそこまでいないでしょう。
ただ、少なくともこのプロセールス協会で「プロセールスとしての力を身につけましょう!」というコンセプトを掲げているので、私はそんな志を同じくした皆さんと成長・発展できることをとても楽しみに感じています。

「プロセールスの力で社会に活力をもたらす」というのが私のミッションです。
そのミッションを実現する道中を皆さんとご一緒できることにワクワクしています。
ぜひ共に進んでいきましょう!
以上、本日は営業マンとプロセールスの違いについてでした。

https://diamond.jp/articles/-/148911?page=3

投稿者:
代表理事
小沼 勢矢

一般社団法人プロセールス協会代表理事。株式会社プロアライブ代表取締役。脳科学を活用したコンサルティングを8年で3,500人以上のクライアントに提供してきた。コロナ禍で営業に課題を抱えるクライアントが増加したことがきっかけで、脳科学を基にしたセールスメソッドを確立。価値あるサービスを世の中に上手く届けられずに困っている事業者様を支援したいという想いから、一般社団法人プロセールス協会を設立。 【出版実績】 自分の脳に合った勉強法(フォレスト出版) シャイン博士が語るキャリア・カウンセリングの進め方(翻訳) シャイン博士が語る組織開発と人的資源管理の進め方(翻訳)

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